多分同じ事、多分違う事 8 ~手紙で語る事 for me~




B4大の茶封筒は正確には14個あって、それぞれに西暦が記されている。
一番若いのは1980年…15歳の時ものだった。

中を見ると、手紙が不均等な厚さで束ねられた状態で出て来た。
それはちょうど銀行で渡される100万円の束の様な綴じ方をしていて、帯には差出人の苗字が
乱雑な字で書き込まれている。

不均等なのは、頻繁に手紙を出してくれた人は、厚い束になり、
数回の人は2、3通で綴じられているからだった。

それを見る限りどうやら、過去のいつかの時点で、一度整理をしたらしい事が分かるのだが、
こっちはその記憶が全くない。
乱雑ではあったけど、書かれた文字は確実にぼくのモノだから、自分でやったのは
間違い無いらしい。

ほぼ全ての束は同じフォーマットで綴じられている事から、日常的にそうやって保管して
来たのでは無く、どうやらある時期に「整理をしなきゃ」と封筒を買って来て、年代順に分けて、
差出人毎に分類し、帯で綴じて行ったらしい事が伺えた。

一番分量が多かったのは、当時好きだった女の子からの物で、綴じられた複数の便箋に、
ことごとく記憶があったのには驚いた。


高校一年生の初夏に貰った手紙の二通目 から…つまり、手紙のやりとりが始まる極初期の返信が
目の前に現れたのだ。

結末の一部を書く事になってしまうが、この彼女からの手紙は今後8年間も続く事になる。
もちろん今目の前に広げられた封書の数々が、リアルタイムで往復書簡として息をしていた
時代には、及びも付かなかった事なのだけど。

実はここでそお内容の一部をお伝えできないモノか…と思い、何通過の手紙を読み返してみたのだ。

もちろん往復書簡であるはずの双方向ストーリーは、僕が当時どんな往信をしていたのか、
全く手掛かりが無いので…部分的に像像をするしか無いのだけど。

数通を読んで、大きな壁にぶち当たった。

          夜の宴に…
                    @アリビラ 夜のお出迎え…






1987年、もしかしたら1988年だったかも知れない。書店で堆く積まれた赤と緑の本があった。
20年以上の時を経て2010年映画化された村上春樹著「ノルウェイの森」だ。
(※実はこの辺の記憶が曖昧で、事実と少し違うかも知れない。もし事実と違っていたら、
ご指摘願いたいのだが…)

今でこそ名著と言われる同書だが、発売間近い時にはまさかここまでモンスター書籍になるとは
思ってもいなかった。
好き嫌いがあるのは当然だが、他の多くの作品を読んでも『イマイチ良く分からん』と言うのが
ぼくの感想で…ファンの方には大変申し訳ないが、どうしても理解が出来ない本が多い。

しかし、この『ノルウェイの森』を手にした時・・・つまり二十歳台前半のぼくは、本中で語られる
主人公の年齢が近いこともあって、ストーリーの中にドッカと浸ることが出来たのだ。
きっと今読んでも同じ読感にはなら無し、なれ無いだろう。



イカン…話がズレてきた話を戻さなくては…。


1987年に発行された訳だから…今から23年前と言う事になる。
今年61歳になる村上春樹氏の年齢から計算すると、当時38歳だった訳だ。
内容をここには書かないが、友人の自殺、身近な女性との性交渉の記述、また併せて親しい知人の
「精神的な病」に対する文章など、(本当の意味でリアルなのかは別にして)かなりギリギリの
暴露、告白に近いと思われる。

尤も、本書に対して『自伝的小説』と言われているのを本人は否定している。
ただそれでも明らかに主人公の設定は、若かりし頃の自分を振り返ってに…極めて近いものに
なっているのは事実だ。




そこで思ったのだ…。


Comment

えいねんさんへ
そうなんですね。今はもう還暦を越えてしまいましたが、あの作品が作られた時には
まだ30歳代だったって事なんですね…改めて凄いなァ~と思います。

『豊饒の海』ですか…御免なさい。良く分かっていないのですが、回想の念に
駆られるたり、自分の過去を振り返るって言うのは、とても大切なことなのかも
知れません。特に今回ちょっと本当にそう思ってしまいました。
たまたまの偶然だったのですけど。

なんだか…ちょっと気になりますね。その『書けない事…』って言うの。
ぼくも今回改めて『書けない事』があるのでビックリしているのです。
もちろん自分自身の事だけであれば、きっとなんの問題もないのだと思うのです。
でも写真を見て分かったように、沢山の人の中で生きてきた事を考えると
何でもかんでも書くと言うのは…実に難しい(苦笑)

いけません…次の話に繋がってしまいそうです(^_^;ゞエヘッ
長くなっているこのシリーズですが、最後までお付き合い下さいませ。

コメント有り難うございました。

そうか。あの当時38歳だったんですね。えらく若いなぁ、今考えると・・・。

ナチョパパさんと同じように回想にはまり込んでしまいそうです。直子さんネタであれば、私は「豊饒の海」四部作の語り手に妙なシンパシーを感じて仕舞います・・・(同じく意味不明)。
市ヶ谷駐屯地の件は記憶にないのですが・・・と書けないことが出てきます。

であであ。
金田さんへ Re: おはようございます!
確かに「8年も…」なんて書くと、なんとも素敵な話に聞こえますよね。
でも実際には(皆そうかも知れませんが)、色々あってなんとも
不思議な時間が流れていきます。
その内容が今後の話の肝になっていきます。きっとその話になっていくと、
タイトルとブログがやっと繋がっていくのかも知れません。

良かった…村上春樹が分からないって人が沢山いて(苦笑) 
いや1Q87もそうですが、社会現象になるほど爆発的な売れ方をするじゃないですか。
と言う事は、多くの方が村上氏の話を待っているってことですから、
理解している(世界観を共有している)って事だと思うのです。

ところがぼくは毎回「一体何言ってんだ?」って思ってしまって、
読み終わってもなんと言って良いのか分からないという感じになります。

オオォー片岡義男さんの下りで、アリビラ写真の事を振れて下さるなんて!
過分なお言葉感謝申し上げます。
でもきっと…このアリビラに金田さんが行ったら、もっと素敵な写真を
一杯撮影できますよ。

まあなんともフォトコンシャスで、どこにカメラを向けてもスパッと
アングルを決める事が出来ます。それはちょっとビックリしますよ(^∀^)ゞ ウン

(*’-’*)エヘヘ…今回も変な所で終わりました。でもここで切らないと、
「おいおいシリーズ化して更に長いよ」って状態になってしまうのですぅ。
そこでこのような終わり方になりました。

めんどくせぇからなぁーと言う思いもあると思いますが、
お付き合い下さいます様、宜しくお願い致します。

コメント有り難うございました。

naokoさんへ Re: えっ、何を?(と再びコメントします)
アリャリャ…消えちゃいましたか? 
もしかしたらアップした後に一部修正をしたので、
その時に合致してしまったのかも知れません。
申し訳ありません。
何度も書き込んでくださって有り難うございます。


(*’-’*)エヘヘ…またちょっと思わせぶりな終わり方に
なってしまいました。
でもここからまた一塊の文章になってしまうので、
ここで切っておかないと、
「ナチョパパ 細かくブログを区切るって言ったのに長いじゃん」
って事になってしまうので(苦笑) 

そうですよね~、ノルウェイの森の主演女優(苦笑)は直子さんですよね。
内容の細かい事は、もうすっかり忘れているのですが、そうですか・・・
主人公はワタネベトオルさんなんですね…凄いな、ぼくはこの手の事を
すぐに忘れてしまいます。

自分でも一体どこまで続くのか?って不安もあったのですが、
どうやら終わりが見えてきました。
多分後2、3回で最後を迎えるのですが、実はこの時点でちょっとした
オチが出来まして…(^_^;ゞエヘッ 
実話にオチって言うのも変なんですがヾ(*°▽°)ノアハハ 
その後日談までお楽しみくださいませ。

村上春木氏の作品は他の話が、いきなり訳の分からない
情景設定から始まる事を思うと、ノルウェイの森は回顧する
シーンから入って、時系列に沿って話が続くので分かり
やすかったのを憶えています。


なかなかタイトルに近づかないこのシリーズですが、
それが見えた後は比較的すんなり終わります。
ちょっとお疲れだと思いますが、宜しくお願い致します。

コメント有り難うございました。

tomatoさんへ
お早いお越し有難うございますm(_ _)m

さすがtomatoさん! 相変わらず「無駄に長い」拙ブログですが、
これでも週刊化してから何度も推敲していたりするのですが、
今回(第8回)のブログでごっそり削除したのは、村上春樹氏の海外での
評価及び認識でした(⌒-⌒; )

tomatoさんもご存知の通り、今最もノーベル文学賞に近い作家とも言われて、
欧米での評価は日本のそれよりも高いかも知れません。
半分は哲学者のような扱いまで受けている…と言って良いかも知れません。

川端康成、三島由紀夫、そして夏目漱石などの文豪に並んで、
欧米(北欧を含む)で翻訳されて販売されている作家でもあります。
多分、コスモポリタンな都市設定や、村上歩き腹ではモラトリアムな感じが、
メルヘンでは無く「哲学」として解されて、高評価につながっているのかも知れません。

国内に目を向けても、この出版不況の時代に「出せば売れる」という
稀有な作家でもありますから、やはり大勢の意見では「素晴らしい作家」
ということになっているのだと思います。
※そこが分からないぼくって何なの?と思いますけど(^_^;ゞエヘッ


長くなってきましたが、このシリーズもあと2、3回で終焉を迎えます。
何回にも分けてのブログ、お付き合い頂き申し訳ありませんが、
もう暫くの間、ご愛顧のほどお願い致します。

コメント有り難うございます。

おはようございます!
手紙の一番分量が多かったのは、当時好きだった女の子からで
しかもその後、8年間も文通が続くとは
素敵な青春を過ごされていたのですね。

阪神間が舞台の「風の歌を聴け」は会社の先輩に頂きました。
だけど先程、探してみたのですがその本がないんです。
処分しちゃったのかな?
それこそ捨てた記憶がなくって(汗)
「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」までは読んだのですが、それ以降、
彼の作品は話題になっていても読んでいないのです。
読みやすい文章なのに、話がよくわからなくって~(笑)
もっぱら片岡義男の本に夢中になっていました。
彼の本には時々、カラー写真も盛り込まれてあって
その写真がカッコよくって・・
ナチョパパさんの@アリビラの写真と
通じるものがあると今、気付きました。

>そこで思ったのだ…。
えっ、そこで終わっちゃう?
ずるい~(笑)
えっ、何を?(と再びコメントします)
>そこで思ったのだ…
ん~ ナンダロウ?
これは次回のお楽しみ~っと。(笑)

村上春樹著は余り読んだことありませんが、
「ノルウェイの森」は印象に残っています。
だってね「直子」が登場するし^m^
確か主人公、僕は「ワタナベトオル」だったような?…
おっと、意味不明ですが(^_^;)…
私が読んだのは赤と緑じゃなく文庫本になってから、
それは1991年のことだったようです。

僕は、確かビートルズの「ノルウェイの森」が流れるところから
回顧する形で小説が成り立っていたと思うけど…
ナチョパパさんの手元に現れた手紙たちはもっと強く
過去へと誘ったことでしょうね。

あ、続きですよね~
タイトルの意味が掴めるまで、しつこくまたお邪魔しま~す(^O^)/

追伸、さっき送ろうとした最後の所で消えちゃったので(;O;)
今度はコピーしとかなくちゃ。
村上春樹氏の本は海外でも評価が高いようですね。
残念ながら私は苦手な作家の一人です。
正直よく分からん・・・・
 
でも、先日北欧のどこかで彼を囲む会か何かがあって、
そこに集ったファンの誰もが
「若い人達の気持ちを代弁してくれる・・・」のようなことを語っていたようです。
私の主観はともかく、
いずれにしても日本人作家が国際的に著名になることは嬉しいものです・・・・
  • 2010/09/07 23:23
  • tomato
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